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ネットニュースで副作用を軽視する発言はいかがなものか/”日本発「アビガン」、世界中でコロナ治療の治験が急ピッチ…副作用がことさら強調され過ぎ”~アビガンの毒性について

Business Journalのニュースを読んでん?と思った

記事より引用

>>日本発「アビガン」、世界中でコロナ治療の治験が急ピッチ…副作用がことさら強調され過ぎ(Business Journal )

 そこで気になるのは副作用だ。白木名誉教授は3月28日発行の「週刊日本医事新報5005号」論文で「動物実験において、初期胚の致死および催奇形性が認められた」と報告している。この「催奇形性」がクローズアップされ、一部では「アビガンには猛烈な毒性がある」との噂がひとり歩きしており、実際に筆者が取材しているなかでも、そう発言する人もいた。
 筆者は某機関で治験審査委員を務めており、富士フイルムHDおよび富士フイルム富山化学やアビガンの治験実施機関とは一切の利益関係はないが、治験では関係者に守秘義務が課せられ、多くの人の協力の下で行なわれる。また、動物実験で催奇形性が認められた場合、治験では妊娠中の女性や妊娠を希望する女性やパートナーは実施対象から外される。
 また、実際の臨床現場でも、妊娠中や妊娠を希望する男女には極めて慎重に投薬が行われるため、もし承認されても臨床現場で進んでアビガンを妊婦、妊娠希望の女性やそのパートナーに投与する医師がいるとは考えにくい。
 毒性については、筆者が調べた限りでは、NMPA(中国国家薬品監督管理局)やPMDA(医薬品医療機器総合機構)の公表資料では言及されていない。

ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2020/04/post_151808_2.html/Copyright © Business Journal All Rights Reserved.

記載に対する反論

この書き方だと、アビガンの毒性は週刊日本医事新報で言及はされているが根拠はないように読み取れます。
本当にそうなのでしょうか?

PMDAのサイトで資料を確認したそうですが、本当に毒性に関する記載はないといえるのでしょうか?

興味が湧いたので調べてみました。

アビガン(ファビピラビル)の毒性について

アビガン(ファビピラビル)に関する資料

>>アビガン錠200mg (添付文書)
>>アビガン錠200mg (患者向け医薬品ガイド)
>>アビガン錠 200mg に係る医薬品リスク管理計画書

添付文書における毒性の記載

1.動物実験において、本剤は初期胚の致死及び催奇形性が確認されていることから、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
2.妊娠する可能性のある婦人に投与する場合は、投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で、投与を開始すること。また、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後 7 日間はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること。
3.本剤は精液中へ移行する1)ことから、男性患者に投与する際は、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後 7 日間まで、性交渉を行う場合は極めて有効な避妊法の実施を徹底(男性は必ずコンドームを着用)するよう指導すること。また、この期間中は妊婦との性交渉を行わせないこと

アビガン錠200mg (添付文書)https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/400022_625004XF1022_2_02

医薬品リスク管理計画書(RMP)における毒性の記載

医薬品リスク管理計画書(RMP):承認・再審査の対象なので添付文書の次に重要性が高い資料。追加のリスク情報が記載される

アビガン錠 200mg に係る医薬品リスク管理計画書

重要な特定されたリスク
・催奇形性

重要な潜在的リスク
・血中尿酸増加による痛風発作
・ショック,アナフィラキシー
・肺炎
・劇症肝炎
・機能障害
・黄疸
・中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)
・急性腎障害
・白血球減少
・好中球減少
・血小板減少
・精神神経症状 (意識障害,異常行動,譫妄,幻覚,妄想,痙攣等)
・出血性大腸炎

臨床試験や市販後調査の結果、少なくとも、これらのリスクが指摘されており、投与時には注意すべき事象として周知されています。

「毒性はない」という表現は好ましくないと思う

こんだけリスク表記されているのにどの口をもってして「調べた限りでは毒性はない」と言い切るのか。わけわからん。

どんな医薬品だって、それこそ薬局で市販されている医薬品にさえ、副作用や毒性ととらえられる事象は起こりうるものです。
店頭で誰でも買えるイブやパブロンでだって、副作用を生じる人はいるわけです。
それは決してゼロにはならない。
でも、リスクベネフィットの観点から、副作用(リスク)の確率・症状よりもメリットの方が大きいと判断するから投与されるわけです。

なので、「毒性がない」という表記ではなく、「判明している毒性を正しく認識したうえで投与する」「使用を促進する」といった行動が重要ではないでしょうか。

少なくともアビガンが世紀の救世主的な報道の仕方は行き過ぎかと思いますし、妊婦には投与できない(胎児の奇形より勝るベネフィットを選択するのは、かなり難しい。子どもを諦めろというようなものです。がん治療では見られることですが)以上、治療薬を投与できないという意味での一定のリスクはあるわけです。

もし承認されても臨床現場で進んでアビガンを妊婦、妊娠希望の女性やそのパートナーに投与する医師がいるとは考えにくい。/ニュース記事より

いやそもそも禁忌だっちゅーの。

報道いろいろ見ていて思うこと

医療や医薬品って、専門情報が複雑で、分かっていそうで分かっていない人もいます。
著作権もそうなんですけど、難しくって専門家でも間違えていることがある。
あるいは、正しく解説してくれないことがある。

でも報道を見ている人からは分からないんですよね。
医者が言ってるんだからそうだろう。弁護士が言ってるんだからそうだろう。
逆に、なんの肩書もない人が発言しても、胡散臭いしあまり信用されないわけです。
なので、立場がある人の発言というのはそれなりの責任があると思っています。
公にされる情報で、あまり不正確な情報は発信してほしくない。というか、見つけたら口を挟まずにいられない。

仕事として発信する人と趣味で発信する人の違いだとも思うんですよね。
ネットニュースはそこらへんのハードルが低いというか、質が低いと感じるんですけど、読み手がそう思って読んでるかというとそうでもない。

医薬品に関する情報の調べ方

医薬品に関する情報を調べるのはとても簡単なので、難しいけれど気になったときは調べてみると良いと思います。

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
医薬品・医療機器・再生医療等製品の承認審査・安全対策・健康被害救済の3つの業務を行う組織。
赤枠のボタンから検索できる

医療用医薬品 添付文書等情報検索 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

販売名(アビガン)でも一般名(ファビピラビル)でも検索できます。
また、添付文書だけでなくRMPや患者向け資材、再審査報告書も一覧で検索できるので、医薬品の情報がひとまとめに把握できます。
資料を見つけても、読み解くのが難しいのが医薬品なのですが・・・。



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